二つの種類のFX取引

 FX取引は、通貨を銘柄にし、外国為替市場の為替相場を利用して、取引きを行っているものになりますが、この取引のプロセスによって、二つの種類が存在しています。

一つは、多くの取引業者が扱っている方式で「店頭取引」と言われている取引きと、もう一つは、金融取引所が行っている「取引所取引」というものになります。

仕組みの違いから紐解いていくと、店頭取引は、顧客である投資家とFXを取り扱っているFX業者との間で、取引きが行われているもので、いわゆる相対取引きになります。
これにより、FX業者は顧客に対してレートを提示し、そこに顧客が注文をし、それをFX業者が受けて、顧客に反映していくという形になります。
全ての注文は、FX業者が受けるために、手数料などの各種の設定を業者がすべて行うことができるために、特にコストの低い取引きが行えるなどがその特徴になります。

これに対して、取引所取引は、顧客である投資家と外国為替市場で取引きを行っている金融機関、マーケットメーカーとの取引きを、取引所が仲介して成立させていく、仲介取引になります。
これにより、取引所は、複数のマーケットメーカーから提示されている為替レートの中から、最も適している売値と買値選択して顧客に仲介して紹介し、また、顧客から受けた注文を取引所が仲介してマーケーットメーカーとのマッチングをさせて取引きを行っていくという形になります。
提示されている為替レートが、実際の為替相場に則したものであることと、複数のマッチメーカーが存在するためにそこに競争原理が働いて、より利益が出る形の売値と買値で通貨に売買注文を入れることができるという事がその特徴になります。

現在、日本で取引所取引を行っているのは、東京金融取引所の「くりっく365」や、大阪証券取引所の「大証FX」などがあり、この取引所取引を使うことで、投資家はより有利な為替レートでの取引きを行うことができるのです。

例えば、米ドルと円との取引きを考えた場合には、店頭取引の場合の投資の相手はFX業者のみになりますので、FX業者が提示している為替レートが、そのまま顧客である投資家が投資を行う為替レートになります。

しかし取引所取引の場合には、外国為替市場にいる世界中の投資家からあげられる売買注文を、マッチメーカーが取りまとめて提示してくるため、その中から最も適した為替レートを選択すれば効率の良い取引きが行えます。

また、先にもあった通り、これらの取りまとめをするマッチメーカーは複数あるため、そのマッチメーカーが提示してくる売値と買値のセットの中から、最も高い売値と、最も安い買値を選択して取引所が顧客に対して示すために、さらに有利な投資取引を行えることになっているのです。

このような事から、取引所取引の方が有利なFX取引と思われがちですが、店頭取引に比べると融通が利かない、という面が不利に働くことがあります。

店頭取引では、先にも少し出てきたとおりに、為替レートやその他の設定など全ての事柄をFX業者が決定することができるため、例えば通貨を売買するときに発生する取引手数料や、通貨の売買のレート差であるスプレッドなどを、顧客の有利なように調整することが可能ですが、取引所取引では、こうした事を行うのが難しいため、場合によっては、店頭取引のFXの方が、コストを大幅に削減できる可能性が高いのです。

また、以前はFXで上げた収益に関して、店頭取引のFXと取引所取引のFXとでは税制が違っており、取引所取引の方が有利になっていたのですが、こうした優遇も2012年の税制改革により共通化されたために無くなってしまいました。

こうした事から、現在ではどちらのFX取引が有利か不利かという判断は難しくなってきましたが、サービスの内容や約定力の差などを鑑みながら、最終的には投資家の判断にゆだねられるため、じっくりと選考をすることをお勧めします。